2007.06.09

あたご

『「あたご」とは洋食屋さんのような木の看板出してる護衛艦です。』 禰子

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GWにおとづれた舞鶴で五老タワーから東側を双眼鏡で覗くと、海岸に戦艦が何艘も停泊していた。
調べてみると、休日は見学可能らしい。
テントを張った翌日、行ってみることにした。
かんたんな住所・氏名の記帳(つまり、ウソでもOK)を終えれば、手荷物検査などなく、簡単に入ることができる。
礼儀正しい海兵隊員(?)に案内され敷地内を移動。思った以上に人がいる。みんな、どういう動機があってこんなに集まるのか?万国旗があちこちから垂れ下がったグレーのペンキ一色の戦艦たちがずらっと並んで泊まっている。
当日公開されているのは、護衛艦「あまぎり」だった。
戦艦自体は古いようで、それぞれの装備が取り付けられた年代にびっくりする。スライディングパッドアイ1967年製??なんじゃそら。
あちらこちらで説明をしてくれる丁寧な隊員たち。
「イージス艦というのはどういうのなんですか?」
オットが尋ねる。
「隣のがそうですよ」「えっ、今甲板を渡ってきたのが?」「はい、そうです」「でも、あれは護衛艦では?」「あの八角形のイージスシステムを搭載しているのがイージス艦なんです」
・・・娘が生まれてからかれこれ4年、テレビを家から消去してネットニュースと時たま録画してPCで見るニュースしか見ない、アベ首相が「動いている」姿をつい最近初めて見たような我が家では、イージス艦の知識は乏しく、そのあまりの雰囲気の軽さや、岸壁から順に「あたご」「あまぎり」と泊まっていたので、「あたご」の甲板を通過しながら見学するという無防備さに、イージス艦とはまったく気づいていなかった。
つまり、「護衛艦」とは「護衛」するものではない。「自衛隊」がもはや「自衛」にとどまらないように。めくらましにあったような気分でなにやらボーゼンとしている無防備な耳に言葉が入ってきた。
「あ、そうそう、緊張しないで〜、自然に自然に♪」
みると、そこそこの階級の隊員であろう感じの人が、女性二人の写真を甲板で撮ってあげている。・・・と思ったらそのカメラをおのれの懐に仕舞い込んだ。「?」
撮ってあげているのではなく、「撮って」いたのだ。
その後も任務そっちのけで彼女たち二人につきっきりの隊員。
売店で、また出くわした。
これからどっか行こうと誘っているようだ。「ま、ゆっくりお土産見てきて」と、彼女たちを売店へ送り出したかと思うと、数少ないベンチに(長いと自分で思っていそうな)足を投げ出し、タバコを吸いながら「ビックル」を飲んでいた。
なんで、ビックルやねん・・・。

ただ、こういう人ばかりでなかったのも事実。
好青年もたしかにいた。が、やっぱり一人ああいうのがいる、というのは、その組織自体の問題かもしれないけど、問題というより運命のような気がする。

あと、親がどこにいるかわからない小学校低学年の兄妹二人がいて、女の子の方が敷地内の水路の上にでっぱってころがっている角材に乗って遊んでいた。
あぶない!と注意しようと思った矢先、案の定角材は下に落ちた。
思わず近くに行って、女の子を叱る。
女の子はそれほど悪びれたふうもなく、少しだけバツが悪そうに遠ざかって行った。親、どこやねん。もー、まったく。

そりゃ、私にしたって、「自衛隊限定・爆撃ロシアンルーレット饅頭」を買ったさ。娘が「あのおにいちゃんカッコいい」というので、案内係の水兵さんと一緒に写真も撮ったさ(娘は一体誰に似たのか面食い、そんなことは今日はまぁどうでもよい)。
でも、この風景を『カッコイイ』と思って見に来たのではないさ。

車で正門を出たとき、閉門時間の四時を過ぎていた。
人々はまだたくさん残っている。
自衛隊から急かすようなアクションは何もなかった。
あくまで楽しんでいってもらうスタンスを貫いている。
そのあたりは、普通の役所とは違う。昔、京都国立博物館で、午後4時半過ぎにひとつずつ後ろの扉を閉められていった嫌な思い出がよみがえる。広いから4時半の客が後ろ戻りするのは厳禁なのだ。5時に帰れないから、自分たちが。でも、自衛隊はあれとは違うのだ。

だから、余計に背中が寒かった。      20070609020117.jpg


2007.05.15

イージス

『満つるとき床上も海に沈むとふ水無月の社の呪縛の深さ』 禰子

GWは舞鶴で1泊したあと、高浜で2泊キャンプをしてきた。
キャンプ一日目はまだGWの谷間でうちを含めて3家族が点在するだけの静かなキャンプ場だった。
七輪にちゃぶ台持参でのんびり肉をあぶりながら、波の音もほとんど聞こえない入り江に面したキャンプ場を満喫。
この入り江の東裏側には高浜原発がしずかに動いている。
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この入り江の西数キロには、イージス艦がしずかに目を開けて眠っている。
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舞鶴漁港の入り江に密集する集落。
おばちゃんの話によると、今も家の中に水が入ってきては掻きだすのに難儀するという。
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城下町のはずれ、城下町の秋の大祭にはこの地区の男たちが主役になるらしい。
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小学生用の標語が秀逸。
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「きをつけて うなぎのようなみちだから」