2007.09.21

属性

『秋の花 春の花より濃く匂い、においとは死の属性と知る』 禰子

昨年ふっと詠んだ歌が、またひょっこり顔をだした。
昼間は、もういい、というくらい暑いけど、
秋はもう来ている。

四季があって、ほんとうによかった。
どの季節もそれぞれにいとおしい。
Posted at 06:45 | 日々雑記 | COM(5) | TB(0) |
2007.09.17

石と音と

『中東の聲明(しょうみょう)聞きながら越ゆるとき闇を増す山中渓(やまなかだに)は』 禰子

実は近すぎて、和歌浦に行ったことがなかった。
朽ち果てるにまかせた旅館がたくさんあるという。
軍艦アパートの二の舞を踏まないうちに、ということで昼前に出発した。


風化しつつある、その名も「不老橋」 
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岩山全体が御神体の塩竃神社
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いつ崩れてもおかしくないような三断橋
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岩をそのまま削っただけの階段。
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本来、生き物であるはずの石は、
見た目の風化にゆっくりと身をゆだねながらも、
それぞれの時をしっかりと生きているようにも見える。

黒い雲が近づいてきて、神社の前後2回、
雨宿りも兼ねて岩の真下の喫茶店で休憩。
あちこちの石の力を感じつつ、肝心(?)の廃墟はスパンの短い、
あまりに儚いもののような気がして、もうどうでもよくなっていた。
一応和歌浦の路を一通り走ってみる。
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朽ちてゆくときの美しさとはなんだろう。
元あったものに、またどれだけ同化してゆけるか、
そんなことだろうか。
不老橋に刻み付けられた渦巻きに込めた願いのように、
何度でも生まれかわれるかどうか、ということだろうか。
町中の廃墟は、成仏しづらい。
今の人間みたいに?
そんなことを少し考えた。
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帰りの阪和道で、コーランのCDを聴いた。
昔の難所、山中渓(やまなかだに)の空中を飛ぶような高速道路の上で、
なぜかコーランがすっと体に沁みこんでゆく。

器があっての命と、
器がなくなってからの命を
結ぶものは音・揺らぎ、なのだろうか。

石が気の遠くなるほど長い時間抱えている音(たましひ、とも?)を、
少しでも知りたくて、
人は石をまつるのだろうか。
2007.09.11

おいたちの記

保育園には、先生と親の間でその日あったことなどをやりとりする連絡帳がある。
0歳の時から始まって、今もう5冊目。
毎日毎日。
忙しくてなぐり書きのような日も、
すてきな言葉におもわず口元が緩んでしまうような日も、
積み重ねてみると本当にいとおしい宝物だ。
娘の嫁入り道具に必ずしのび込ませたいと思う。

先日の「しぉしぉしぉー」の日の、先生からの連絡。

『給食の後、水筒のお茶を捨てるときに、氷だけが残って、Cちゃんが「せんせい、この氷のところに ふーっと息かけてみて。きもちいいから!」といわれ、やってみると、ほんとすーっとして気持ちがよかったです。新しい発見をしてくれました。』

娘はほんとうにいろんな人たちに育ててもらっている。
Posted at 06:30 | こども | COM(2) | TB(0) |
2007.09.07

表現者C

うちで今一番旬な表現者、Cの本日の語録。

オット:「C、今日(保育園)どうやった?」 
表現者:「C、起きたときに手がなんか、お花がしおれるみたいに しぉしぉしぉーってなって、かなしいきもちになっちゃってん。そしてそれから、三人でなんかおいしいものをたべていて、ず〜っとゆめの中にいたい!って思っていて、先生が『おきなさい〜』っていう声が聞こえなかってん。だって、おきてるせかいに行きたくなくってつぎのゆめに行きたいから、C、おきることをやめててん」

表現者C、表現能力増殖中。
おまけに夢を操る術も習得中か。
ちなみに、しぉしぉしぉーってなった手の原因は「しびれ」^^

補足:母の秘密
実は母も幼いころ、「ゆめのつづき」を見ることができた。
そのときは決まって、昔の映画の最初みたいに
3,2,1,0,スタート!というふうにして昨日の夢の続きが始まった。 
Posted at 01:23 | こども | COM(10) | TB(1) |
2007.09.06

好きなときも嫌いなときもある

『夕やけに影がぴったり寄りそって次生(あ)れし世も見るこの景色』  禰子

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体重も15キロを超えると、抱っこすることもずいぶんと減った。

朝、保育園に行くために寝た子を起こすとき、
眠ったまま抱っこしてヨーグルトを口につけると、
目は瞑っているのに口だけあけて食べるのがおかしくて、
何度も食べさせたものだ。
最近は減らず口女王として君臨している娘と、
わりと本気で衝突している自分がいたりして、
駄目母路線を邁進中。

今朝、寝ぼけ眼の娘を久々にぎゅうっと抱っこしてご飯を食べさせたとき、
これまた久しぶりについ言ってしまった。
「ママ、C(娘)のことが大々大好きやねん。Cは?」
娘の答えは的確だった。
「Cはママのこと好きなときもあるし、きらいなときもある」

2〜3歳のころなら、「Cもママのことだいだいだーいすき」と言ったものだけど。

そこには一人の人がいて、駄目母としっかり対峙していた。
娘4歳。母のことを一番よく知る女。


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Posted at 00:37 | こども | COM(2) | TB(0) |
2007.09.01

短歌人 9月号

遠ざかりゆく子と夫を遠景として眼を瞑る二色ノ浜ゆ

今生の別れのような爆音が橋の向かうの離陸を告げる

さやさやと木漏れ日つくる葉桜を上からみてゐるベランダの飢え

死んでゐるやうに見えても千切るとき白い泪を流す菩提樹

ぬばたまの闇もうなくてうっすらと見透かされてる真夜のベランダ

まだ嗅がぬ遠野の森を踏み分けてゐる月曜日 道行きじみて

勺 禰子 (しゃく ねこ)
Posted at 00:00 | 短歌人 | COM(0) | TB(0) |