短歌人 8月特集
「途上の家族2」勺禰子

「これが最後のチャンス!」と毎月送られてくるベネッセの「こどもチャレンジ」

午前二時源氏物語の朗読が流れはじめた。合図のやうに。

はらはらと桜隧道(さくらトンネル)うづたかく積もりて吾(われ)の出奔を消せ

落ちたての花びらを轢く感触のなまなまと車輪伝ひ登り来(こ)

あたらしい街の自転車みな早く、あぁ坂道が少ない所為だ。

三日月は中有の中をさまよひて行方不明のやうなベランダ

パリパリと水菜に音を出させては口中に夏をひろげてゐたり

郵便が届かない日が三日間。知られぬことの快楽として
【2008/07/28 22:11】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
作品月評 6月号
耐へられぬ軽さなぞなく存在といふ救ひあり いふ地獄あり


ミラン・クンデラの長編小説「存在の耐えられない軽さ」から言葉がとられている。それを引っくり返すかたちで、個人的な現実にひきつけてみせる才気が輝いている。(藤原龍一郎)

藤原さん、ありがとうございますm(_ _)m
【2008/07/28 22:02】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
054:笛 (勺 禰子)
野仏に篠笛ひとつ供へられし故に鞍馬の夏を忘れず。
【2008/07/16 21:17】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
053:キヨスク (勺 禰子)
キヨスクでマスクを売つて呉れました老夫婦失せて自販機聳ゆ
【2008/07/16 20:59】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
052:考 (勺 禰子)
「考へても、考へなくても同じこと。」 匙を投げたのではありませぬ。
【2008/07/16 20:50】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
051:熊 (勺 禰子)
目の前の熊蝉が土に潜りゐし六年前、の二人の距離は
【2008/07/16 20:45】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
050:確率 (勺 禰子)
確率は万分の一 億分の一だとしても必然はある
【2008/07/14 01:45】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
049:礼 (勺 禰子)
「礼の限りを尽くさむ」といふふとどきな言葉使わずいのち終えたき
【2008/07/14 01:40】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
048:凧 (勺 禰子)
いつの間にするりと抜けて凧の糸 法則じみて視界から消ゆ
【2008/07/14 01:15】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
047:ひまわり (勺 禰子)
二上の峰這ひまわり魂よばふ人聲 幻聴なのかわからぬ
【2008/07/14 01:01】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
本歌
「日本脫出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも」 
                         
                             塚本邦雄 『日本人靈歌』1958


本歌取りというにはおこがましいですが・・・。


『日本人靈歌』 跋
 今日の定型詩人のもつ使命と愉楽は、魂の、すなはち言葉の美と秩序を喪失した、現代人間社會のいたましい精神像のなかで、しかもなほ、定型詩が原初的にもつ美と秩序を信じ、これを極限までととのへ且つ高めようとする絶えざる緊張と努力にあるだらう。
 この作品集で、僕は短歌といふもつとも古典的な定型詩の内蔵する、重要な機能の一つである暗示力をつよく喚起して、一種の默示録(アポカリプス)的世界を形成し、その時間と空間をこえたリアリティをもつて今日の現実の世界に参加しようと試みた。
 全作品の主たるモティーフは、不條理にみちた外部と、日本人である僕たち一人一人のきずついた魂の拮抗と融和であり、方法的には譬喩の徹底した活用によつて、短歌に於けるイマジスムの可能性をためした。
 短歌こそ日本人の、今日の、永遠のスピリチュアルである、その輝かしい不幸の確認と證明へのこれはささやかな、しかも切實なトライアルである。
 一九五六年夏から五八年夏への二年間の作品、四百首を編輯した。

一九五八年九月
塚本邦雄


塚本邦雄(1920年8月7日 - 2005年6月9日)


【2008/07/14 00:51】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
046:設 (勺 禰子)
建設的解消したし飼い猫も疲れた飼い猫飼育係も
【2008/07/14 00:51】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
045:楽譜 (勺 禰子)
作曲家が死んでも演奏家がいなくなっても楽譜が残ってるから。
【2008/07/14 00:39】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
044:鈴 (勺 禰子)
その鈴をもとめし秋の神宮寺に君があゆみて観る曼珠沙華
【2008/07/13 01:15】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
043:宝くじ (勺 禰子)
太地町の宝くじらを思ふとき、熊野灘とふ響きの昏さ
【2008/07/13 01:00】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
042:鱗 (勺 禰子)
ニギハヤミコハクヌシとふ少年の鱗舞ひ散る油屋の大屋根
【2008/07/13 00:35】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
041:存在 (勺 禰子)
はかなさをおもう時のみ存在は確かさを主張しくるものかは
【2008/07/12 00:41】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
040:粘 (勺 禰子)
粘菌のライフサイクル充ち足りて。人は不完全。人でよかった。
【2008/07/10 21:37】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
039:王子 (勺 禰子)
王子から王子を一つずつ辿る熊野比丘尼の過去世は 絶つ
【2008/07/10 21:19】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
038:有 (勺 禰子)
有機交流電燈ふたつ明滅の滅のたびごと綻(ほころ)びてゆく
【2008/07/09 23:07】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
037:V (勺 禰子)
ベルリンもベンツもBで始まれど、モンゴロイドのVの幻聴。
【2008/07/09 22:46】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
036:船 (勺 禰子)
船渡御(ふなとぎょ)の対としてある陸渡御(りくとぎょ)が刹那にひろげた水都 揺れをり
【2008/07/09 21:25】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
035:過去 (勺 禰子)
あやまたぬ過去世ありや 何度でも生まれてくるのはやりなおすため
【2008/07/09 00:21】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
034:岡 (勺 禰子)
通仙散(つうせんさん)於継(おつぎ)と加恵(かえ)が奪ひあひ盲ゐて残す華岡の家
【2008/07/09 00:12】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
033:すいか (勺 禰子)
すいかけのつつじがいきをふきかえしすいかえすようなくちづけをする
【2008/07/08 23:27】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
神戸歌会
『この雨と湿気を吸ひし十津川の黒き森育つやうに止まらぬ』 禰子



一年ぶりの神戸での歌会。
来月の全国歌会の会場でということで、
異人館の近くの会場へ、坂をのぼる のぼる。
不愉快な蒸し暑さ。
すえたようなにおいの北野通り。
こんなに場末なところだったかな。
あちらこちらにシャッターの下りた店。
入居者募集の看板。
異人館までのぼってくるなんて、もしかして高校の遠足以来かも。
地震でこうなったのか、
観光地の繰り返す盛衰の一場面なのか、
ちょっとかなしくなった。

異人館の端っこに、三本松不動院というのを発見。
あまりの蒸し暑さに素通りしそうになったけど、
とにかく写真だけは撮った。
でも、詳しくみる元気はなく、その場を立ち去る。
帰ってからネットで調べても、ほとんどなんにもわからなかった・・・。
ちょっと後悔。
地図を見ると、「北野坂」から枝分かれして「不動坂」とある。
この不動院を由来にしていることは間違いなさそうだ。
来月の全国歌会の時は、
他の事も調べて、少し歩いてみたいと思った。

夕方坂の下の盛り場で二次会。
こんなたくさんの人いきれの混じらない
十津川の今日は、どんなだったろうと思って
少し深呼吸した。

kitano_sanbonmatsu1.jpg

三本松?kitano_sanbonmatsu2.jpg

    お稲荷さまkitano_sanbonmatsu3.jpg


【2008/07/07 00:36】 | 歌会・その他短歌 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
032:ルージュ (勺 禰子)
十歳の吾は賛同しかねつつ惹かれた「い・け・な・いルージュマジック」
【2008/07/06 23:17】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
031:忍 (勺 禰子)
勝鬘院愛染堂(しょうまんいんあいぜんどう)から西を見つ。忍び路のごとく燃ゆれ七坂。
【2008/07/04 21:32】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
030:湯気 (勺 禰子)
あまりにも暑い部屋にて歌詠めば、湯気が出てきてもうやめとこう。
【2008/07/03 23:18】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
029:杖 (勺 禰子)
君の持つ金剛杖のその底ひ かそけき靈の運べる地球
【2008/07/03 23:08】 | 「題詠blog2008」 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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