短歌人 2013年3月号
そのかみの「もののはじまりゃ皆な堺」思へば無邪気な刷り込みである

水色のセーラー服はマニアには人気でときどき盗難に遭ふ

女学校時代の晶子は文化祭終りまぢかの燃ゆる火を知らず

ふたむかし前の思ひ出コインシューズの底は外側ばかりが減つた

受かつたら連絡すると言ひしまま行方知れずの剣道部員

包丁と茶菓子のみ残るこの街に書店つぎつぎ店を閉めゆく

黄金の日々を暮らせし商人(あきびと)の侘びて身体に茶をいれてゆく

                    勺 禰子(しゃく・ねこ)
【2013/02/27 23:41】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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