短歌人 2013年8月号
究極の上書きとしてうつされる第六十二回式年遷宮

伊勢神宮公式サイトは触れたがらず鸕野讚良(うののさらら)の記述少なし

国栖人の奏でる歌を思ひつつ敗走の夫妻はブランディングに気づく

現世ではさしづめ女性CEO起死回生の捏造或いは内助の功

正殿などどちらでもいい、遷しても消えないものを見せびらかせて

二十年は良き単位なり忘れたきことも神をも刻みなほして

遷宮し檜のにほふ内宮に上書きなしの参拝したし

                    勺 禰子(しゃく・ねこ)


まあなんというか、ある意味日本最古のブランドですよね…
そして消えないために消す、みたいな。
とどまるために遷す、みたいな。
【2013/07/30 02:29】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
短歌人 2013年7月号
人の波引いてしばらく思慮深くエスカレーター止まりゆくさま

「精選国語総合現代文編」読む少女ゐて喧噪の急行にしづかな片隅

休耕田に淡い雑草色づいて中学生二人を歩かしむ

いつだつて埋まつてゐるのを見たことがない御招待席の憂鬱

迷ひ箸のやうにクリックしてはただ眺める、世界が徐々にせばまる

菊池直子の十七年も吾の十七年もほうれい線は正しく語る

いくかぎりなく満ち干する海岸に立てばイデアはただ児戯のごとし

                  勺 禰子(しゃく・ねこ)
【2013/07/01 16:03】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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