本歌
「日本脫出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係りも」 
                         
                             塚本邦雄 『日本人靈歌』1958


本歌取りというにはおこがましいですが・・・。


『日本人靈歌』 跋
 今日の定型詩人のもつ使命と愉楽は、魂の、すなはち言葉の美と秩序を喪失した、現代人間社會のいたましい精神像のなかで、しかもなほ、定型詩が原初的にもつ美と秩序を信じ、これを極限までととのへ且つ高めようとする絶えざる緊張と努力にあるだらう。
 この作品集で、僕は短歌といふもつとも古典的な定型詩の内蔵する、重要な機能の一つである暗示力をつよく喚起して、一種の默示録(アポカリプス)的世界を形成し、その時間と空間をこえたリアリティをもつて今日の現実の世界に参加しようと試みた。
 全作品の主たるモティーフは、不條理にみちた外部と、日本人である僕たち一人一人のきずついた魂の拮抗と融和であり、方法的には譬喩の徹底した活用によつて、短歌に於けるイマジスムの可能性をためした。
 短歌こそ日本人の、今日の、永遠のスピリチュアルである、その輝かしい不幸の確認と證明へのこれはささやかな、しかも切實なトライアルである。
 一九五六年夏から五八年夏への二年間の作品、四百首を編輯した。

一九五八年九月
塚本邦雄


塚本邦雄(1920年8月7日 - 2005年6月9日)


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