流し雛
『夕焼けの燃えて入る先茅渟(ちぬ)の海 荒魂雛の舟もろともに』 禰子

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和歌山市加太の淡島神社で恒例の雛流しが土曜日にあたったのではじめて行ってきた。電車で行ったのははじめて。2時間半・・・遠かった。
今まで数度来たことがあるが、いつもどこかへ行った帰りの夕方ばかり。
普通の休日の夕方の神社に人影なぞあるはずもなく、人形だけがあちこちを凝視している異様な空間はかなりどろどろとトグロを巻いていたのに、あの二両編成の列車が朝からピストン輸送してきたであろう定年後一眼レフを購入したとお見受けする数多(あまた)の人たち(あんなにたくさんの一眼レフが半径数百メートルに犇(ひしめ)いている図も珍しいのでは)に囲まれた上に、22℃という異様な天気に見舞われ、人形達も少々調子が狂った感がありやけにサバサバして見えた。
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神主の幼い娘達が一人ずつ紹介されて(その他の説明も含め、神主はマイクでよく喋る。娘達は巫女の装束で儀式のメインでもある)、いよいよ舟に雛人形が一体一体乗せられてゆく。そのあまりのゆっくりさに、舟は3艘もあるし、と朝からずいぶんと待って退屈していたので、鳥居前の茶店に入ってしまったら、その後作業はピッチを上げたらしく、ふと外を見ると舟が担がれてゆく(苦笑)。あわてて追いかける。
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祝詞には間に合った。
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舟の前にはテレビ局のカメラマンが海に潜って撮影。この人たちにむかって祝詞をあげていることになる、のかな?
引率(笑)の舟に引かれて、渡海してゆく雛たち。
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と、皆がほうとしている間髪も入れず、解体されてゆく橋。
これをもう帰ってこないように宗教的な間合いで即座に解体するのか、実際的な理由で解体を急いでいるのかは、はっきり言ってわからない。が、やはりどちらにしても(2つの理由が混じっていても)、この橋は即座に解体することがぴったりだ。
(↓遠景に雛の舟)
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双眼鏡を持参していたので、沖の舟を見てみる。
??
いつの間にか引率の舟に3艘の舟が乗せられている。
雛はそのまま流されずにあとで燃やされる、とは小耳に(まわりのおじぃおばぁらが教えてくれた)はさんでいたが、こんなに早々に堂々と・・・とちょっと苦笑しながら神社のほうへ戻る。
海岸では渡海したはずの雛たちが燃えているところだった。
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最後まで残っている顔。顔は燃えにくいらしい。
それよりも恐ろしかったのは、一眼レフ愛好家になられたばかりとお見受けする数多の老人達。5メートル離れてさえ熱かったのに、シャッターチャンスをねらうばかりに火渡りの行よろしく炎と海の間(というより海の中)を走っていく。恐ろしい集団だ。
頼んでもいないのに、シャッターチャンスや撮影ポイントを誰彼となく指南してまわる。この先の日本をリードしていく気は満々らしかった。
そういえば、こんなものが・・・
時の流れとはこんな風にかわってゆくのかも。20070305074001.jpg

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【2007/03/05 06:51】 | ディープ和歌山 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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コメント
お雛さんがこんなにたくさん!
びっくりですね。

いつも風情のあるところを旅してますね。
うらやましいです。
今度はいっしょに行きましょう!
【2007/03/06 19:07】 URL | 加速装置 #-[ 編集] | page top↑
最近はこんなに潤沢に雛人形が集まるのかいな?
と思っていたのですが、全部流す(焼く)のではないので、
ペース配分???は心得ているのでしょうね(笑)。
【2007/03/07 07:44】 URL | 禰子 #-[ 編集] | page top↑
雛が燃える。なかなかショキングな光景です。
随分前に行きましたが、そんな話を小耳に入れなかった地元の人に感謝します。

五条の東阿田の雛流しは、竹の皮に一対の紙雛を乗せますが、これは加太のアワシマサンに流れ着くようにと流すので、途中で拾い上げて燃やしていないことを、今ごろ祈っています。これは4月。

最後の一枚は、いいですね。効いてます。
【2007/05/28 13:26】 URL | 矢田野三郎 #-[ 編集] | page top↑
>矢田野sama
総本山のアワシマサンが、燃やしちゃいけませんね。
【2007/05/30 21:46】 URL | 禰子 #-[ 編集] | page top↑
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