おん祭り など
気がつけば、という表現もぴったりしすぎてびっくりするほど、
気がつけばあと十一日と一時間弱で今年も終わり。
しかも、二十一世紀のはじめの十年、ゼロ年代の終わり。

濃い十年の幕切れを飾るにふさわしい濃い一年だった。
濃厚なのは…珈琲とか、お酒とか、そういう嗜好に関するものだけでいいです。

十二月の今のところ二日のお休みは、
六日、短歌人関西忘年歌会、
本日、久々に夕方まで一歩も家を出ずゆっくり。

休みではなかったが、十七日午後三時過ぎに仕事に待ち時間がポッカリできて、
夜戻ってくればいいことになったので(結局、夜に来なかったので翌朝六時にスタンバる)、
去年仕事で間に合わなかった、春日大社のおん祭りの「細男」を観に急いで電車に乗る。
ちょうど間に合って念願を果たせたのだが、
途中一瞬吹雪に見舞われたりして、盆地の寒さはあなどれなかった。
おん祭り、は春日大社の一番若い神さま、若宮が、
普段居られる若宮本殿から「お旅所」というところに「移って」また本殿に「戻る」というお祭り。
お旅所へ移ったあとは、本殿祭でお祭りの無事を祈り、
お渡り式というパレードのようなものと競馬があったりして(と書きつつ見たことはまだありません^-^;)
その後、「お旅所祭」としてお旅所の前で舞などの奉納が延々と繰りひろげられる。
本殿←→お旅所の移動は行きも帰りも真夜中に行われて、写真撮影厳禁。
つまり「若宮さまの(自主的もしくは強制的に行われる)年に一度の移動」
という行為の証拠写真は撮れない、ということ(と理解しました)。
一体なんのために日本の神さまはよく「お渡り」するんだろうか。
自主的か、強制的か、というあたりにヒントがありそうな気がするけど。

「細男」
ほそおとこ、じゃありませぬ。
せいのお、と読みます。
「お旅所祭」の中で「お旅所」仮御殿の前の「芝舞台(芝居の語源だそうです)」で舞う。
神功皇后の故事にちなむものとのことで、

 筑紫の浜で、ある老人が「細男を舞えば磯良と申す者が海中より出て干珠、満珠の玉を献上す」
 と言ったのでこれを舞わしめたところ、磯良が出てきたが顔に貝殻がついていたので覆面をしていた

という不思議な話が伝わっていて、白い浄衣を着けた六人の舞人が出てきて最初にお祓いを受け、お旅所に礼をしたあと、おもむろに白い長細い布を出して顔を覆う。
そして小鼓、素手、笛にふたりずつ分かれて、進んだり後退したりしながら舞う。
これが単調な不思議な舞なのだけれど、なんとなく見ていて飽きない。
芸能のルーツにつながっているらしいのですが、不勉強なので詳細は省略(というか、書けない)。
ちなみにこの「仮御殿」、屋根は青松葉で葺かれていて、「野営」の雰囲気濃厚。
中央に、大きな、不思議なかたちの提灯(?)がぼわっと灯って、
じっと見つめていると、自分が今何時代にいるかわからなくなる不思議な念力の籠もったおうち、だ。

祭礼や踊り・舞は、今の私たちからみると「なんで?」と思うような取り決めや方法や
「どこが面白いの?」ということも多いかもしれないけど、
たとえば貝殻がついていて「見苦しい」にも関わらず、舞わなければ(みなければ)いけなかったいきさつや、「見られてはいけない」にも関わらず、「お渡り」しなければならなかったいきさつを考えてみるのは楽しい。
そういうことって、自分にあてはめてみても、有るはず(よね?)。
「にもかかわらず~ねばならなかった○○」というもの。
ただ、それらは明確な「理由」を考えると行き詰る。
最初から目的があるのではなく、理由はいきさつが語る、
というほうがわかりやすいと思うようになってきた、この頃。

細男

【2009/12/20 23:58】 | ディープ奈良 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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コメント
禰子さん

こんな時間に、今晩はv-12

おお、ディープな写真ですね~v-10
春日大社のおん祭りの「細男」「せいのお」なんですか?
音もパワーを持っているような・・・

春日大社では、3月に行われる雅楽の舞いを偶然行き合わせて見たことがあります。

それで源氏が「青海波」を踊る場面を、想起させられたのでした・・・
【2009/12/21 00:30】 URL | ラマーレ #-[ 編集] | page top↑
■ラマーレさん

こんばんはぁ。
レスが遅くなりましたm(_ _)m
せいのお、ほんと、音にパワーがありますよね!
是非是非いつか見てください。
去年は細男には間に合わなくて、その後の雅楽の舞ばっかりみて寒くて凍りつきそうになって帰ってきました。故に青海波を思い出す余裕もありませんでしたー(笑)
【2009/12/22 23:46】 URL | 禰子 #xNtCea2Y[ 編集] | page top↑
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