昏き器
 たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏(くら)き器を近江と言へり
                               河野 裕子(かわの ゆうこ)

河野裕子さんが昨日お亡くなりになられた。
64歳になったばかり。
病気の再発を詠われてはいたが、
実際に訃報を知ると直接存じ上げなくてもある種の感慨がある。

河野さんといえばまっさきに

 たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか

が引用されることが多いが、
私は彼女の人間詠・家族詠よりも冒頭の琵琶湖の歌が好きだ。

ご冥福をお祈りします。

におの湖
【2010/08/13 21:43】 | 日々雑記 | トラックバック(0) | コメント(5) | page top↑
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コメント
ぼくの大好きな歌人
ショックです
【2010/08/14 00:20】 URL | 知哲 #hurAyYjo[ 編集] | page top↑
■知哲ちゃん

昨夜暑くて眠れなくて、
ふとベッドサイドの短歌人誌の中から、何気なく去年の4月70周年記念号を引き抜いてぱらっとめくると、知哲さんの「スピーチタイム・泣く」が目に。河野裕子さんのことをちょうど書いておられたので驚きました。夜中の偶然に。

---以下独白(知哲ちゃんに関係ないです^-^;)。
たくさんの方が彼女の歌や人生や家族やいろいろについて、この時期書いておられますが、私はこれ以上何か語るすべを持ちませんし、ここでは「ある種の感慨」以上の知ったかぶったことは書きませんし書けません。ここぞとばかりいろんなところで引用されているのをみて、なんだかすっかりいやになってきました。歌でなく、家族をからめての文章が多すぎる。母性とか家族とか会ったこともないひとがつらつらと書き連ねて…少々神聖化しようとしている気配にうんざりだ。もちろん、それらの歌に励まされてきたなど個人的な感情はあるにせよ。
【2010/08/16 14:48】 URL | 禰子 #xNtCea2Y[ 編集] | page top↑
禰子さん

今晩、帰省先から戻ったところです。

訃報を知ったのが13日の夜でした。
ショック・・・涙しました。

河野裕子さんのお歌もお人柄も大好きでした。


たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり
                           河野 裕子


私も、やはりこのお歌が好きです。

【2010/08/16 23:44】 URL | ラマーレ #-[ 編集] | page top↑
■ラマーレさん

当日まで新聞歌壇の選評を書いておられたらしいですね。
どなたか存じ上げないのですが、「海峡便り」というブログ(たぶんほぼ確実に短歌人の方)に詳細が。
http://nochino.exblog.jp/14961374/

ラマーレさんも近江の歌が好きでうれしい。
【2010/08/17 16:55】 URL | 禰子 #xNtCea2Y[ 編集] | page top↑
禰子さん

「海峡便り」のブログ教えてくださって有難うv-237v-237

河野裕子さんの最後のメッセージ拝読しました。

「落ちたからといって、その歌そのものに価値がないというわけでは決してありません。掲載された歌ばかりでなく、落ちた歌もぜひご自分のノートに保存し、作歌の記録として残してください。歌は歳月の濃淡をくっきりと際立たせてくれるものです。」
「作歌という行為は、何よりも持続が大切だと、この頃(ごろ)身に浸みて思わないではいられません。」
「私はもう五十年近くも歌を作り続けてきましたが、歌を作ることによって自分という存在があったのだということを強く感じるようになってきました。どんな時にも、どうぞ作り続けてください。最後にこのメッセージを皆様にお伝えしたいと思います。」

抜き出そうと思ったのですが、ほぼそのまま引用してしまいました。

「どんな時にも、どうぞ作り続けてください。」というメッセージ、忘れないでいたいです。

昏き器のお歌

しみじみ読み直してみると
「たっぷりと」という、こんな思い切った表現は、
河野裕子さんでなければ詠えないような
語彙であると、改めて思います。
【2010/08/17 23:13】 URL | ラマーレ #-[ 編集] | page top↑
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