十津川 ―「舟」Vol.23号より―
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現代短歌舟の会機関誌「舟」23号が届く。

詩も俳句も小説も評論も、
いろんな人のいろんなものが載ってるおもろい冊子です。
会の代表の依田仁美さん(男性です)が短歌人の同人というご縁で、
私は6回目(たぶん)の参加。


「十津川」 勺 禰子

日のかげりゆく山麓を南へとひた走らせる道行きのごと

やくざものの地蔵が上にゐることを思ひ出しつつ抜ける隧道

天辻の峠の絵馬に青鬼を蹴り上げてゐるお地蔵さまは

息をのむ崩落のあと 縫ふやうに何度も何度もつくられる道

今宵十津川の人らは二十四曲もの盆踊りを踊らんとする

大踊りとふ名のしづかな盆踊り女男(めを)は扇を手に円を描く

はげしさを身に溜めぬやう送り出すしぐさか熱を帯びゆく扇

ジュリアナ東京を彷彿させて扇舞ふヨッサヨッサ男らの声高まれば

水の音に目覚めるあした君の横で場所も時代もしばしわからず

果無集落、すでに集落とは呼びがたく世界遺産を押し付ける酷

「母ちやんが死んだらおしまい十年後来てもこの景色はもうないよ」

こんこんと湧く山水にかがやいて尾根の稲穂は彼岸じみゆく

谷瀬集落へゆくゆゑ「谷瀬の吊り橋」で皆がゐるのは谷瀬ではない

県産の木造仮設住宅が日に照らされるつかのまを過ぐ

             
しゃく・ねこ/大阪府堺市生まれ、奈良県生駒市在住。短歌人


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十津川の大踊り
Wikiの参考文献みたらだんなはんの名前が載っておりました(知らんかった笑)

【2013/12/08 14:26】 | 歌会・その他短歌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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