短歌人 2014年8月号 「大峯奥駈道」
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吉野杉華やかなりし夢のあと五条新宮結ぶ無謀を

幻の五新線をゆくバスもまた日に数本の幻めきて

二年半前の川底しらすなに埋もれながら目をあけてゐる

十津川は今し秘境を脱しつつ十四の穴を山に開けたり

五月晴れの大峯奥駈道をゆく山在峠から玉置辻まで

七十五靡「なびき」の由来など思ふ間もなくただ岩を這ふ

分け隔てなしに電波は降り注ぎ奥駈に鳴る着信音は

                             勺 禰子(しゃく・ねこ)

3首目は2011年秋の豪雨災害を忘れないために。
5月にひょんなことから大峯奥駈道の一部を歩いてきました。
これがまた、吉野の方ではなく、十津川から新宮へ向かうマイナー道。
久々の山道な上に、大峯奥駈なんて大丈夫かなという私に
道案内をしてくださった十津川のMさんは
「たいして険しい道もないから大丈夫大丈夫^-^
ヒルにだけ気をつければ大丈夫」とおっしゃるが。

はたして。
当日のコースにあたる地図をよくよく見ると
「険しい道つづく、上級者向け」の文字が…。
それでも、歩くしかない。一歩一歩すすむ。
一足一足とにかく前へ出す。這い上る、這いおりる。
そうして、山の向こうのその向こうに辿り着いていた。
途中、植林されていない尾根道がこの世のものとも思えず美しい。
歩くってこんなに苦しくてこんなに楽しい。
到着したとき、ややお疲れのMさんとだんなさんを差し置いて
「まだまだ歩けますよ~」と奥駈ハイになっていた私(笑)。
秋にあと2回歩きに行く予定です。

※最高に険しいところは写真を撮ろうという気さえ起らず。
 今にして思えば撮っておけばよかったです!

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【2014/07/30 00:23】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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