短歌人 2015年2月号  『熱狂なきファシズム』
『熱狂なきファシズム』

テロップが執(しう)ねく挿む「ら」のためにいまだながらふ「食べられます」は

家々の箪笥のにほひ混じり合ひ寒波初日の快速急行

「とりあへず上燗二合」の上燗が通じぬ旬彩酒房酔心

「とりあへず自民以外で」始めたし乾杯条例なければつくらん

「とりあへず自民以外で」つき出しもお酒もあとでいいから早く早く早く!

飛鳥坐神社・奇祭おんだ祭
清やかに「珍々鈴」は鳴り渡るろくでなし子捕へるこの国の丘に

「この道しかない」といふあほの極まりを選ぶか否かを国力と呼べ

ほんたうは何を回復したいのか熱狂のなきファシズムのなかで

                         勺 禰子(しゃく・ねこ)

※短歌人誌ではタイトルの『  』が削られていましたが
 『熱狂なきファシズム』は、想田和弘氏の本のタイトルです。
 「消費者民主主義」(想田氏の造語)と呼ぶべき病の蔓延が
 コソコソとファシズムへと向かう安倍自民党を結果的に野放しにしている。
 消費者は判断するのが面倒ならばそれを「買わなければ」よいだけなので
 政治にも関心を持たなければ自分にデメリットはない。
 票を入れたい商品=政治家がなければ棄権すればいい。
 「賢い消費者」にとって政治や選挙に関心を持つこと自体が禁じ手。
 かくして政治の劣化が進めば進むほど、政治への無関心が広がり
 投票率が下がり、ますます政治は劣化する…
 その悪循環が「熱狂なきファシズム」を生み出す(というか、生み出した)。
 以上の想田氏の論を肯う私は
 自分のできることとして歌を詠み続けます。
 2015年1月26日 勺 禰子
【2015/01/26 19:59】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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