短歌人 2017年8月号  大仏蛍
戌の刻となりて暗ければ君は手をつないで渡る転害門(てがいもん)前
 
正倉院向かひの幼稚園の芝ものの見事にゐのししは掘る
 
大湯屋の手前の沢にあくがれてひかりて消ゆる大仏蛍
 
肌寒きゆゑか盛りを過ぎしゆゑか知らねどこれほどまでのはかなさ
 
人びとが見つめる沢の真後ろのひと本の草にひかりはうごく
 
片方がすぐに冷たくなる吾を君は何度も温め直す
 
産むことのかたち一つにあらざるを思へば二月堂に十六夜
 
                      勺 禰子(しゃく・ねこ)

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【2017/07/28 11:00】 | 短歌人誌 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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